校長日誌
校長通信第37号発行
学校通信では先生方を紹介する『三条プリズム』という連載があります。毎月、先生方のお話しを伺うのですが、先生方の人生の一端に触れることができて、私にとっては大変楽しい一時となっています。今月は卒業生を送り出す野田先生にお話しを伺ったのですが、3年間の生徒たちの成長を振り返る先生のお話を通して私自身も3年間を振り返ることができました。そこで式辞とはまた違うメッセージとして今回選んだ本は、小野寺史宜さんの『ライフ』という本です。「やりたいことは特別なことでなくていい」「生きてさえいれば、人は何者でもある」という言葉に、教員として日頃「夢」「目標」を持つことを訴えていた私はドキッとしたのでした。これからの人生を歩もうとする若者の気負わない、ゆるやかな成長物語です。どうか手にしてみてください。
校長通信第36号発行
12月は恒例の(といっても勝手に自分で決めているだけですが)クリスマス特集です。 今回は図書局のクリスマスフェア(?)とタイアップして、『サンタクロースっているんでしょうか?』を取り上げます。これはご存知の方も多いかと思います。120年以上前にニューヨーク・サン紙に掲載された社説「イエス、バージニア」を訳した絵本です。目に見えないものの価値を問う素晴らしい文章です。今回は原文の一部を紹介しました。著作権はきれているのでネット上で全文を読むことができます。8歳の子向けに書かれている英語ですので、案外読めるかもです。翻訳本と照らし合わせて読むのも面白いかと思います。
校長通信第35号発行
師走です。久しぶりの校長通信です。今回は夏目漱石『坊っちゃん』をとりあげます。今でも中学校の教科書に採用されているということですから、ほとんどの人が知っている話ですが、全てを読んでいるかというと甚だ疑問です。教科書に載っていたものは案外読んだ気になって全部を読むことは少ないような気がします。私も子どもの頃読んだ記憶があったのですが、久々に読んだらなんと面白いこと!私が読んだのは多分、子ども向けにアレンジされたものであったような気がしてきました。坊っちゃんの破天荒さにこんなだったっけ?と新たな驚き。その毒舌(?)のなんと爽快なことか!『坊っちゃん』を読んだ気になっている全ての人に言いたい。もう一度全て読んでみて。坊っちゃんは想像以上の面白さだよ!インターネットで「青空文庫 夏目漱石 坊っちゃん」と検索すれば、全文を読むことができます。
校長通信第34号発行
9月も半ばを過ぎたというのに以前には考えられないような暑さが続いております。このまま冬が短くなればいいのにと思うのは私だけでしょうか?でも、その期待むなしく長期予報では今年の冬は例年並みということだそうです。ならば精一杯、秋を楽しみましょう!
ということで今回は冒険心をくすぐる高野秀行さんの『幻獣ムベンベを追え』を紹介します。といっても、ほとんど私のプチ探検のお話です。
皆さんはシュンクシタカラ湖ってご存知ですか?もし、エッセイを読んで行きたいと思う方がいらっしゃったら、情報収集はきちんとしておいた方がよいです。しょっちゅう通行止めになっていますから。念のため。
校長通信第33号発行
本日の全校集会での校長講話は読解力をテーマにしましたが、暑い中、つい話が長くなってしまって反省しきりです。先日もあるラジオ番組で「最近ムカついたこと」というテーマで「校長の話が長すぎる(怒)」という声を聞いていたのに…次に活かします。
さて、今回とりあげたのは恩田陸さんの『夜のピクニック』からの言葉。与えるだけが優しさではないという内容ですが、若かりし頃の僕はそれが全くわかっていなかったのです…
エッセイには関係ありませんが、私の大学寮でも夜通し歩いて帰ってくるという行事がありました。ただ歩くだけなのに妙な一体感が芽生えて、明るくなって寮にたどり着く頃にはこのまま終わらないでくれと思ったものでした。そんなことを思い出させてくれる僕の大好きな一冊です。